さらに小さな世界を、覗いてみましょう。

森の土を水に浸しておくとたくさんの微生物が現れてきます。

これは繊毛虫の一種、ゾウリムシの仲間の単細胞動物です。たくさんの繊毛で活発に運動します。

このような水の中の生き物が、この土のなかのどこにいたのでしょうか。

ここにも全く水が無いわけではありません。

湿った土の、砂や落ち葉の断片などのすき間には小さな水滴があるのです。

これらの生き物は大きさが小さいため、このようなわずかの水のなかでも生きられます。

また、水が無くなるとシストと呼ばれる休眠状態へと変化して、乾燥に耐えるものもいます。

雨が降ったりして水で満たされると、もとの形にもどって活動を再開するのです。

アメーバーの仲間も見られます。

これは殻をもったアメーバー、まわりに水があると殻から出てきます。そして足のようなものをのばして移動し、エサをとります。

まるでカタツムリのような生き方ですね。

動きがおそいので、見落としてしまいそうですが、これもアメーバーの仲間です。

他にも様々な種類のアメーバーが見られます。

これらの繊毛虫やアメーバーは主にバクテリアを捕らえて食べています。

まず、落ち葉を栄養にバクテリアが繁殖し、それを食べているのです。

多細胞動物のワムシの仲間も活動を開始しました。

ワムシも水不足にに強い生き物です。水が無くなると、体を縮めて休眠してしまいます。

そして雨などで、まわりが水で満たされると体を伸ばし動きはじめます。

普段、目にすることのない森の土の中にも菌類やバクテリア、そして様々な小さな動物たちからなる生き物の世界があるのです。

落ち葉や倒木、死んだ動物など、生物のつくったすべてのものはここで二酸化炭素やアンモニアなどの無機物へと分解されていきます。

そして分解された無機物は、植物に吸収され、ふたたび、森の生きものの間をめぐっていくのです。

10
home

−ブナとミズナラの森−

森のしくみ

10
home

ツリガネムシ

せん毛虫のシスト

アメーバーの一種

ワムシ、活動を開始