コケ

陸上生活のパイオニア

卵細胞と精子が受精する様子を見ていきましょう。

顕微鏡で見ると活発に動くゼニゴケの精子ですが、生きているのはせいぜい6時間ほど、その間に、この小さな精子が移動できる距離は10センチメートルにも満たないようです。

離れた雌株まではとても移動することはできません。

精子の移動には雨粒が大きな役割を果たしています。

上空から高速で落ちてくる雨粒が雄株のカサにあたって、まわりに飛び散ります。

この時に精子も一緒に飛び散っていくのです。

雄株はカサを高い位置に持ち上げ、その平らな形も雨粒が飛び散りやすくするためのものなのです。

雌株の近くに来た精子は、さらにカサの中の造卵器へと辿りつかなければなりません。

カサが伸びる前の、この小さな段階で卵細胞が成熟するのも、精子が辿りつくのには好都合です。

造卵器の周りにたくさんの精子が集まっています。

中から精子を導くための化学物質が出ているのです。

精子はこの細い管の中を卵細胞へと移動し受精します。

たくさんの精子が移動しているのがわかりますか。

スピードを速くして見やすくしてみましょう。


このような卵細胞と精子の受精はゼニゴケだけのことではありません。

スギゴケの仲間でも成長すると雄株と雌株に違いがあるのが分かります。

雄株の上には細長い造精器がぎっしりと詰まっています。

そして、雨水などの水滴がつくと、中から精子が押し出されてきます。

雌株にも細長いつぼ型の造卵器が見られます。

スギゴケの仲間でも卵細胞と精子による受精がおこるのです。

 雄器床に跳ねる雨水

卵は雌株が小さな段階で成熟

 造卵器に集まる精子

 ここで受精が起こる‥はず(受精は未撮影)

蘚類の雄株(左)と雌株(右)

蘚類の造精器

雄器床に水を落とすと

押し出される精細胞

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