コケ

陸上生活のパイオニア

コケには、シダや種子植物とは異なる独特なところが他にもあります。

それは、これらのコケが染色体を一組しか持っていないということです。

染色体には、その生物の形や性質のもとである遺伝子があるのですが、シダ植物や種子植物は両親から受け継いだ2組の染色体を持っています。

けれどもコケにはそれが1組しかないのです。

この点でコケは水の中の藻類に近いようです。

アオミドロやシャジクモなどの藻類も、普段は染色体を1組しか持っていません。

接合や受精の後の接合子の時に一時的に染色体が2組になるだけです。

コケも受精の後の、胞子体では染色体を2組持っています。

 けれども、この胞子体は小さく、栄養分も、そのほとんどを親の雌株からもらっています。

 普段見るコケは配偶体と呼ばれていますが、コケの主役である、これらの配偶体には染色体は1組しかないのです。

コケには他にも水の中の藻類に似たところが見られます。

2本のべん毛をもつ精子の姿はシャジクモの精子によく似ています。

スギゴケの仲間の原糸体も糸状の藻類を思いおこさせます。

コケは植物が水の中から陸上に進出してきた頃の様子を垣間見せてくれる、古生代の生きている化石のようなものなのかも知れません。

蘚類の原糸体

 糸状の緑藻類

シャジクモ植物

らせん状の精子が放出される

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