植物の生殖

花のメカニズム、2つの生殖法

 めしべに付いた花粉は、その後どのようになるのでしょうか。

 マツバボタンの花粉をめしべの柱頭につけると、しばらくして花粉から管が伸びてきます。

 これを花粉の発芽といい、長く伸びる管には花粉管という名前が付いています。

ユリの花粉のように、ショ糖溶液を寒天で固めたところで発芽するものもあります。

花粉管は柱頭のすき間から中へと伸びていきます。

ユリのめしべでは中が空洞になっていて、内側の表面に張り付くようにして伸びていきます。

花粉管の長さは5cm以上にもなるでしょうか。

もっと長いものもあります。

トウモロコシの雄花が花粉を飛ばしています。

そして、こちらが雌花、たくさんの毛のようなものが皆めしべです。

トウモロコシの花粉は風に乗ってこの長い毛のようなめしべに付着し、その中を胚珠のほうへと花粉管を伸ばします。

20センチ以上はあるでしょう。

小さな花粉からよくこのような長い花粉管を伸ばすことができるものです。

花粉管は花粉がもっている栄養分だけでつくられるわけではありません。

まわりから糖分やミネラルなどの栄養分を吸収しながら成長していくのです。

花粉管の中では活発な原形質流動が見られます。

その原形質の流れによって中を移動していく細胞があります。

この細胞は移動していく間に分裂して2つになります。

これらの2つの細胞は精細胞と呼ばれています。精子にあたる細胞です。

原始的な種子植物であるイチョウやソテツでは花粉が発芽した後、花粉管の中に精子がつくられていきます。

植物が被子植物へと進化する過程で、繊毛運動によって移動する精子から、原形質の流れを利用する精細胞へと変化していったのでしょう。

マツバボタン

花粉管の伸張

ユリの柱頭

空洞になった柱頭の内部

雄原細胞(ナツズイセン)

精細胞への分裂

精細胞

イチョウの精子

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