植物の生殖

花のメカニズム、2つの生殖法

栄養生殖のように簡単な方法でも増えることができるのに、植物たちは、なぜわざわざ花を咲かせて複雑な生殖をするのでしょうか。

 実はこの2つの生殖法には決定的な違いがあるのです。

栄養生殖では、花の色など子供の遺伝的な性質は親と全く同じになります。

 それに対し有性生殖によるもの、つまり種子から生まれた子供の性質は変化に富んでいます。

 花の色や形のようなものだけでなく、目に見えないような性質でも多様なものができてきます。

 有性生殖ではどのようにして多様な子供ができてくるのでしょうか。

 若いつぼみの葯の中を観察すると花粉がつくられていく過程を見ることができます。

 ここでは減数分裂と呼ばれる細胞分裂が起こっています。

 細胞分裂のはじめに染色体と呼ばれるものが現れてきます。

 染色体には生物の形や性質のもとである、遺伝子が含まれています。

 分裂をする前の細胞には、少しずつ性質の異なる2組の染色体が存在しています。

それが、この減数分裂の過程で半分の数の1組ずつに分かれます。

 そして、そのときに分配される染色体の組み合わせによって多様な細胞ができるのです。

この減数分裂はめしべの胚のうができるときにも行われ、多様な種類の卵細胞がつくられます。

さらに卵と精細胞の受精の段階で染色体が再び2組になるときにも様々な組み合わせのものができ、その結果バラエティーに富んだ遺伝子をもった子供が生じるのです。

ショウジョウバカマの花の変異

ユリのつぼみ

未熟な葯の断面

花粉の形成

減数分裂(第2分裂中期)

多様な配偶子が形成される

受精と染色体の組み合わせ

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