「メスの下ではほとんど不死身」19世紀の研究者ダリエルはプラナリアのこのすばらしい再生力についてこんな言葉で表現しています。

わたしたち人間にもこのような再生力があったらすばらしいことでしょう。

事故や病気で体の一部を失っても、もとどおりに再生できるとしたら。

研究が進んでいつの日にかそんなことが可能になるかもしれませんね。

けれども、プラナリアほどの再生力ができてしまっても困ります。

自分が何人にも増えてしまったら、どんなことになるのでしょう。

実は私たち人間もすでにそんな能力を持っているのです。

といっても、まだお母さんのおなかの中にいる、生命の始まりのころのことですが。

胞胚と呼ばれる細胞の集合体にすぎないような段階ぐらいまでは、胚がふたつに分かれても、それぞれから完全な生物体ができるのです。

プラナリアのようなすでに形のできあがったものの再生と、形ができる前の胚というちがいはありますが、体の半分になるはずの部分から体全体がつくられるということや、未分化な細胞がその位置に応じて体の各部分をつくっていくことなど、同じようなしくみによる現象と考えられています。

プラナリアはこのような胚のもっている性質を親になっても持ち続けている動物であるということができるでしょう。

切られても切られても再生してくる生命力の強いプラナリアですが、水の汚れにはたいへん弱いようです。

生活排水で汚れたような水にはすめません。水に溶けている洗剤の成分も有害です。

台所用の洗剤を1万倍にうすめた水にプラナリアを入れてみました。

プラナリアは溶けてしまいました。

成分になっている界面活性剤が有害なのです。

界面活性剤の濃度が1ppmつまり百万分の1でもプラナリアは生きていけないことがわかっています。

プラナリアが生きていくのにはきれいな水が必要なのです。

プラナリアは私たちに生命の不思議さ、環境の大切さなどいろいろなことを教えてくれているようです。

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プラナリア

ダリエルの論文

胚の調節性

汚れた水には生きていけない

溶けていくプラナリア

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