田んぼの中の不思議な生き物たち

−水の中の食物連鎖−

1998年度 第48回科学技術映像祭 科学技術長官賞、審査員特別賞 受賞作品

 初夏、田植えのために水が入った田んぼは、砂漠に久しぶりに雨が降って出来た水たまりのようなものです。太陽の光をエネルギー源にして緑藻やケイ藻、ミドリムシなどの植物プランクトンが増殖し、それをエサにしてワムシやミジンコなどの動物プランクトンも増えます。さらに魚や水生昆虫なども現れます。私たちの身近ではあるが、あまり知られていない、田んぼの水の中の生き物たちの世界を食物連鎖を中心にして紹介します

<主な参考文献>

平凡社 アニマ 1985年 6月号 No,148 p28〜p32

「田んぼは緑の砂漠屋外のアクアリウム・水田の生物相を考える」 伴 幸成 著

保育社 日本淡水プランクトン図鑑 水野寿彦 著

共立出版 生態学への招待5 川と湖の生態 小泉清明 著

研成社 のぎへんのほん プランクトンウォッチング 小田部家邦 著

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19分

ホウネンエビ

赤い色のミドリムシ

ケリの親子

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ホウネンエビはエビという名前がついていますが、エビの仲間ではありません。ミジンコと同じ枝角類です。
 水の中の微細なプランクトンやバクテリアをろ過して摂取し、成長します。
 ミジンコのように雌だけで増える単為生殖はしません。雄と雌が現れ受精卵は殻で保護され冬の乾燥や低温に耐え、次の年の春に水に浸されると子供が生まれてきます。

田んぼには、様々な種類のミドリムシが見られます。この赤い色をした種類(Euglena sanguinea)はよく大発生をして水面を赤くします。
赤い色はカロテノイド系の色素によるもので、光が強いと細胞の表面をおおいます。

ケリはハトを一回り大きくしたぐらいの大きさですが、チドリの仲間です。
初夏に孵化したヒナはすぐに親の後をついて歩き、小魚など田んぼの
中の小動物を食べています。危険が迫ると母鳥の羽の下に隠れます。

テレビ(NHK教育)で放映されたこともあって、いろいろ反響がありました。小学生にも人気があったようです。

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